梁山泊倶楽部

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横山秀夫著『クライマーズ・ハイ』(梁山泊倶楽部の爺推薦図書) [H26.12.16]

 昭和60年8月12日、世界最大の航空機事故が発生した。日本航空第123便、東京(羽田)発大阪(伊丹)行、ボーイング社製ジャンボジェット旅客機が一時行方不明となり、群馬県の山中「御巣鷹の尾根」に墜落した未曽有の事故である。『クライマーズ・ハイ』は、著者/横山秀夫が上毛新聞記者時代に遭遇したものを小説化したものである。

 あの航空機墜落事故から既に30年を迎えようとしている。文芸春秋社刊/横山秀夫著『クライマーズ・ハイ』が『別冊文藝春秋』連載後、平成15年8月出版であるから、既に“一昔”以前の作品である。若い世代の人たちには、こうした事故の記憶が無いのも同然であろう。さて、この本を読みながら感じたことは、もう既に何度も読みつくし、映画やドラマなどで爺の脳裏に焼き付いているはずなのに、一行一行ごとに、あらすじや出来事、主人公や登場人物たちの行動、心情が、年月を越えてナマナマしく、改めて驚嘆の気持ちで読み終えたことである。はあー!そうか、作者/横山秀夫が、日航機墜落事故の現場となった群馬県の地方紙「上毛新聞」の記者だった。大分以前に読んだ折には感じなかった、作者(横山)たち現場のブンヤたちが、全国紙、テレビ、雑誌社などとともに、報道のための取材を尽くし、紙面編集や、配送にどれだけの苦労をしたかなど、『報道』の目を通して、改めて、異なる視点で読めたからであろう。大あらすじは、幾度もの読書、映画鑑賞で脳裏に焼き付いているが、著者/横山秀夫の視点、胸の内、その後の日本列島を襲った大災害などが、幾度もあった。それらの大きな山を越えても、なお、あの日航ジャンボ機の御巣鷹の尾根墜落事故の凄惨さは、口腔に苦いものを込み上げさせる。
 貴方も是非、何度も読まれたとは思うが、貴方の“その後の視点”で、あの名著『クライマーズ・ハイ』に再会してはいかがでしょう。もっとも、題名『クライマーズ・ハイ』から、御巣鷹の尾根航空機事故を連想することは困難かもしれない。作品中の登場人物たちの『山』(谷川岳「一ノ倉衝立岩正面壁」など、俺達「山屋」なら、すぐ反応するのだが・・・・。「ハイになる」という言葉は知っているだろう。あの“ハイテンション=high-ten・sion”である。岩壁を登って行き、途中までは岩登り(クライミング)の高揚感から、怖いもの知らずで登攀する。しかし、一度、怖いと思ったら、もう登ることも、下りることもできなくなる。これらの山と、御巣鷹の尾根事故をリンクさせて、あらすじが進んでゆく。さあ、新たな視点で、“読書ハイ”になって、横山秀夫著『クライマーズ・ハイ』の岩壁を、そして、あの御巣鷹の尾根を登ってみよう。

クライマーズ・ハイ004
文芸春秋社刊/横山秀夫著『クライマーズ・ハイ』表紙
クライマーズ・ハイ003
文芸春秋社刊/横山秀夫著『クライマーズ・ハイ』表紙帯
クライマーズ・ハイ002
表紙帯紹介文
クライマーズ・ハイ006
文芸春秋社刊/横山秀夫著『クライマーズ・ハイ』奥付
クライマーズ・ハイ008
文芸春秋社刊/横山秀夫著『クライマーズ・ハイ』初出
クライマーズ・ハイ007
著者/横山秀夫略歴(奥付より)

テーマ:読んだ本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

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